2018-11

慶大戦!


平成30年、春の開幕カードは慶大戦。

慶大と春の開幕戦を戦うのは13年ぶりとなる。

13年前の対戦時は前年のエース松家が横浜に入団、
ベストナイン太田や強打者杉岡ら多くの主力選手が卒部して迎えた。
今季も前年のエース宮台が日本ハムに入団、
ベストナイン楠田や主砲田口ら多くの主力選手が卒部して迎えている。
偶然にも状況は似ている。

昨秋の慶大戦、
東大は1回戦で宮台投手が2失点完投、08年秋以来9年ぶりの勝利を挙げた。
1勝1敗となった3回戦では楠田、辻居が本塁打を放つなどして10得点。
岩見が本塁打を放った慶應13得点に競り負けたが、1-8から6-8と追い上げ、
さらに6-13と再度突き放されてからの10-13と終盤の粘りが驚異的であった。
東大の2ケタ得点は03年秋に法大に10-15で敗れた試合以来、14年ぶりであった。

東大はその後、第5週法大戦に連勝し、悲願の15年ぶり勝ち点を獲得。
シーズンを3勝8敗で終え、早大と並んで5位タイとなった。
最下位脱出はならなかったが、"単独最下位脱出"となった。

投手成績はチーム防御率5.78と数字自体は特筆すべきものではなかったが、
北海道日本ハム入りした宮台が防御率5.57ながら要所を締めるピッチングで
4完投しての2勝。勝利試合では自ら本塁打も放った宮本がリーグ戦初勝利。

打線はシーズン45得点と史上2位の快挙。1試合平均4.09得点は史上最多。
チーム打率は.247で21世紀最高、シーズン本塁打8本塁打は32年ぶりの史上最多タイ。

さらには投手陣の被本塁打が5本でチームの本塁打>被本塁打となり、
これも32年ぶりのことであった。

今季はチームから昨季2勝のエース宮台、.341、3本塁打9打点の楠田、
.324、1本塁打9打点の田口、1年生秋からレギュラー、内野守備の要の山田ら
主力選手が卒部、経験値は大幅に低下する。

経験値こそ確実に下がるが、チームの力そのものは選手個々の力の底上げで補い得る。
赤門史上最強打線とも言われた昨季の攻撃陣に得点力でどこまで迫れるか、
楽しみである。

投手陣は、昨秋チームの総投球イニング数の過半の53回1/3を投げた宮台投手の卒部は
確かに大きいが、チーム防御率そのものは大きく悪化する可能性は低い。
むしろ良化する可能性が高いと言ってもいいだろう。

今季の投手陣は、まず非常に頭数が多い。その中で筆頭に上がるのが、
いわゆる3年生投手カルテットの一員で、先にも出てきた勝ち点勝利投手の宮本。
宮台の背番号1を受け継いだ宮本は、まだリーグ戦先発経験はなく、投球回数も16回2/3
であるが、通算防御率は3.24、打でも打数こそ少ないが3安打1本塁打で通算打率.429の
二刀流選手である。
この春のオープン戦では5試合に先発、いずれも完投している。
勝利こそ西部ガス戦の3失点完投のみだが、強豪日体大戦、中央大戦でも
それぞれ2失点、1失点と好投。
オープン戦終盤は國學院に7失点、東芝に10失点と打たれたが(社会人対抗戦SUBARU戦は
先発して3回2失点)、最後まで投げている。

この起用法からすれば、3年生時の宮台投手と同様、まず1回戦を任せ、完投してくれれば
2、3回戦は総力戦でということだろうか。
開幕してオープン戦序盤のような少失点投球ができるか注目される。

先発2番手はオープン戦序盤の起用法では小林と思われたが、終盤の起用法からは
予想しづらくなっている。
小林のほか、川口も候補に挙がる。社会人対抗戦で神宮初登板した2年生の野村も候補
の一角か。山下大もオープン戦終盤から戻ってきている。
ベンチに入りそうな投手であれば誰が先発してもおかしくない。
そのベンチ入りは、投手枠の数にもよるが、
宮本、有坂、川口、小林、野村が当確か。
渓、濵﨑、山下大がこれに続く。
濵﨑はオープン戦終盤に登板がなく、社会人対抗戦にもベンチ入りしなかったため、
ミニキャンプ的なことで外れているのでなければ、コンディションが気になるところだ。

昨秋は宮台の8失点完投があったが、
宮本がオープン戦のように仮に多く失点した試合でも続投するようであれば、
全カード1回戦完投することもあり得るが、どのような起用法を採るか。
昨秋登板のなかった有坂、川口、山下大といった力のある投手が戻ってきているだけに、
宮台の53回1/3を、特に2、3回戦は継投策で埋めていくことになりそうだ。

捕手は、昨秋正捕手を掴んだ三鍋が今季もスタメンマスクを被る。
体もより大きくなり、打撃でもパワーが期待できる。
社会人対抗戦では控え保守は福井、澁谷。
大﨑、藤井の3年生捕手もいるし、1年生にも多くの捕手が入部してきており、
捕手枠争いは来年以降を睨んで激化しそうだ。

内野は昨秋のメンバーから山田、田口、水島が卒部。
一塁は廣納、磯野、青山が競ったが開幕スタメンは廣納が濃厚。
遊撃・新堀、三塁・山下朋も確実視される。
二塁の開幕スタメンは社会人対抗戦で3番を務めた岩田が有力か。
一塁の磯野、青山、
二・三・遊の田畑、堤、笠原、リーグ戦デビュー狙う4年生平田、
2年生伊津野らがベンチ入り有力なメンバー。

昨季のベストナイン、楠田が卒部した外野は
社会人対抗戦での左翼・岡、中堅・辻居、右翼・宇佐美舜が
開幕スタメン有力。
中でも岡はオープン戦の多くの試合で4番を任され、
初の開幕4番が濃厚。去年より体が一回り大きくなっており、長打が期待できる。
リードオフマンの辻居は近年の先輩たちが果たせなかった2季連続の3割に挑む。
ちなみに東大記録は3季連続であり、3年生の彼には記録更新が可能である。
辻居、宇佐美舜が出て、岡が返す。外野陣が上位打線で勢いをつけたい。
さらに勝ち点のウイニングボールを掴んだ男、山本に、復帰が待たれる杉本、
2年生土井、武隈らもベンチ入りを争う。
社会人対抗戦で代打起用された2人、今季のホープに名が挙がる大鳥、
兄弟出場狙う宇佐美尭はリーグ戦デビューから勝負強くチャンスを掴みたい。

オープン戦ではエラーが目立つ試合もあったようだが、点を取るだけでなく、
守備力で投手陣を盛り立てることも当然重要である。
特に1回戦先発が予想される佐藤投手とは昨秋は短いイニングしか対戦していないが、
打線が佐藤からいかに得点し、守備でそれを守り切れるか、今季を占う試金石となろう。


対する慶大は昨秋、勝ち点4で7季ぶりの優勝。

チーム打率.273はリーグ3位も、12本塁打、68得点はリーグ1位。
チーム防御率も春から底上げして3.38でリーグ2位タイとなった。

昨季7本塁打13打点の本塁打王岩見、打率.480、13打点の首位打者清水翔らが
卒部し、レギュラー野手陣は大きく入れ替わるが、投手陣は昨秋最優秀防御率の
佐藤をはじめ、髙橋亮、髙橋佑、関根、津留崎、石井と昨季9つの勝ち星を挙げた
投手は全員残っている。捕手も1年生から出て経験豊富な郡司がおり、
バッテリーは昨年の力+成長分が期待できる。

その意味では東大同様、打線がどれだけ昨年に迫る力を出せるかが上位進出への
カギとなるだろう。

経験豊富な柳町が残るが、現メンバーでリーグ戦で規定打席を打ったことのある
選手はこの柳町と郡司の2人だけだ。
この状況は茂木、重信らが卒部して迎えた16年春の早大に似る。この時は
開幕カードでその早大と対戦、宮台が13奪三振の快投を見せるも0-1xで惜敗
したが、早大は2試合で10安打と東大戦としては打線が低調だった。

力ある選手といえども緊張する開幕戦、さらには経験の少ない選手が多く並ぶ
打線となれば、勢いづかせないようしっかり抑えたい。

週末は日曜日に雨の予報だが、どの程度かはわからない。
無事に2試合できるとよいが。

最下位脱出へ向けて幸先の良いスタートを切りたい、2018年の東大野球部である。
改元も予定される来年2019年には創部100周年を迎える。
メモリアルイヤーへ、昨年の勝ち点からさらに飛躍する年としたい。

慶應スポーツ
【野球】 対戦校インタビュー “Be Ready!” ①東京大学
http://keispo.org/wordpress/?p=48483

【野球】決めろSTART DASH! 東大戦展望
http://keispo.org/wordpress/?p=48563


一昨年の慶大戦
春1回戦:1-6 敗・宮台 9安打
春2回戦:4-9 敗・柴田 11安打(二塁打4) 
秋1回戦:0-8 敗・有坂 0安打 <慶大・加藤拓無安打無得点試合達成>
秋2回戦:6-9 敗・柴田 11安打(二塁打2)

昨年の慶大戦
春1回戦:5-9 敗・宮台 9安打(二塁打1)
春2回戦:2-11 敗・小林 6安打(二塁打2)
秋1回戦:5-2 勝・宮台 10安打(本塁打1、二塁打2)
秋2回戦:1-4 敗・濵﨑 5安打(二塁打2)
秋3回戦:10-13 敗・宮台 10安打(本塁打2、二塁打2)
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